介護職における認知症ケアの詳細

介護職の現場では、認知症の利用者への適切なケアが重視されます。要介護者の多くは高齢者であり、程度の差はあるものの認知症を患っているケースは決して珍しくありません。認知症は、脳の機能が著しく低下したことにより正常な判断ができなくなるのが特徴です。自身が要介護という事実や、介護施設に入居中であることが分からずにいる利用者も少なからず存在します。

そのような場合、過去に経験した記憶と今置かれている状況が入り混じり、理不尽な言動をすることもあります。また、加齢とともに体力が低下することから、ねん挫や骨折をはじめさまざまなケガをするリスクも生じます。認知症を患っている利用者に接する際は、安全を第一に考えつつ、心のケアに気を配る姿勢が必要なのです。

認知症の利用者への正しい接し方として、立ち振る舞いを頭ごなしに否定しないことが挙げられます。認知症の利用者の多くは、自身が経験した過去の記憶をなぞるように行動します。当然、現在の状況とは大きく異なっているのでその行動は異常な振る舞いに見えてしまいますが、だからと言って力任せに抑えつけたり言動を全否定するのは良くありません。

認知症の利用者は心が脆くなっているので、少しでも攻撃的な態度を見せると怯えたり反発してしまいます。心のケアを軽視することは認知症の症状が大きく進んでしまう原因でもあるので、時間をかけながら落ち着かせるのが最適な接し方です。しかし、介護職は多忙な業務のため、ひとりの利用者にだけ時間を費やすことが非常に難しいのも事実です。そのため、勤務時間内のスケジュール調整には十分に気を配る必要があります。